音楽教室・音楽観

子供の頃のレッスンの記憶

先日、子供の頃に音楽で鳥肌が立ったことを書いたブログ(昨年7月)を読んだ方から、よく覚えているねと言われました。感動で鳥肌が立つとは、最近よく聞くフレーズで言うと、電気が走ったということでしょうか?ビビビはもう古いでしょうか?

特に子供の生徒さんをレッスンしている時、自分の子供の頃のレッスンをよく思い出します。どういう風に先生の指導があって、その時その年齢で自分がどう感じたのか、何を理解できて、何が難しかったのか。時代が違うので、今のお子さんたちの感覚とはだいぶ違うと思います。できることも当然個人差があります。でも、当時の自分の感覚を忘れずに指導に活かすことは大事ではないかと思っています。

一方、大人の生徒さんたちのレッスンは少し違います。他の教室から移られた方も(子供の生徒さんも含めて)いらっしゃいますが、大人になって初めてピアノを始めた方もこれまで何人かいらっしゃいました。逆にその感覚は自分にはないので難しいところもあります。ただ、大人の生徒さんたちには音楽教育をするというより、音楽を楽しむお手伝いとして、人生がより豊かになるようにその生徒さんにとって必要なことを一緒に探る、という気持ちで接しています。何より、年齢に関係なくピアノを始めよう!と思われたことを心から敬います。最高年齢では85歳で始めた方もいらっしゃいました。85歳でもできることはたくさんあり、弾けなかった曲が弾けるようになることは本当に素晴らしいと思いました。そしてそれを人前で立派に演奏されていました!

教室は20畳ほどあるのでレンタルスペースとしても運用していますが、大人の方たちのコーラスが2団体、毎週ご利用いただいています。コロナ禍なので少人数で、感染対策もしていますが、今朝も皆さんお元気にいらっしゃいました。最近は、音楽はおうちで一人でも楽しめるねと、楽器を始める人も増えているようですね。自分自身も母校の尊敬するピアニストの先生にレッスンを受け、今も勉強しています。レッスンに通う時も、子供の頃妹を連れて遠くまでレッスンに通っていたことをよく思い出しています。時代は移ろいますが、変わるもの、変わらないものがあるのだなと思います。

 

人生初の感動の鳥肌は小学校2年の時

レッスンで子供たちに大人気のベートーヴェンの《エリーゼのために》を聴く度に思い出すのですが、自分にとって音楽で初めて鳥肌が立ったのが、この曲を聴いてでした。

小学校2年の時にこの曲をやることになり、最初に先生がお手本で弾いて下さいました。私はピアノの鍵盤の高音の方に立って聴いていましたが、後半の盛り上がり、Edim7/Aからクレッシェンドしていく所からガンガン鳥肌が立って、ペダルの響きで音量も上がってきました。当時家ではアップライトピアノでしたが、先生のグランドピアノの迫力は小さかった私にとってハンパなかったです(笑)。私は聴きながら前後にゆらゆらと揺れてしまうほど、衝撃を受けました。あの時の感動は今も忘れられません。

また、以前レッスンで《エリーゼのために》を頑張っていたRちゃんは、右手と左手が正しいリズムで合わせられないところがあったのですが、努力してできるようになった時は、私の方も飛び上がるほど嬉しかったです。

最初はできなくても、練習してできるようになった時に急に簡単に感じて、「何でこんな簡単なことができなかったんだろう」って思ったこと、先生も子供の頃にいっぱいあったよ、と時々言うことがあるのですが、頑張って成し得たことを生徒さんには誇りに思ってほしいです。

この《エリーゼのために》は実はバガテルとして書かれたのですが、バガテルとは、大したことないもの、つまらないものというような意味。でも全然そんなことない、古今東西多くの子供たちの心を掴んでいる珠玉の名曲です。

 

庭のアガパンサスが満開です

 

新入会生徒さん&しもねりかわら版

6月、緊急事態が明けてからは通常レッスンにもどると同時に、新入会の生徒さん2名のレッスンもスタートしました。男性2名で、お二人は中学時代からの同級生でピアノは全く初めて。お仕事がお休みの曜日に2人続けてレッスンに来てくれていますが、なかなか頑張っていらっしゃいます。自分で演奏できることを楽しんでもらいたいです。

それから、6月25日発行の地域のフリーペーパー、しもねりかわら版にミュージックギャラリーアリエッタが紹介されました。3月の音楽カフェ(定期イベント)に取材に来てくれた時の写真が掲載されています。

また、別のコーナーの「我が家の食卓」にも、スウェーデンのクリスマス料理の写真が載りました。春くらいの応募だったのですが、ちょっと季節外れになってしまったのに選んでいただきありがとうございました!

しもねりかわら版は他にも地域の歴史やイベント、素敵なお店が掲載されています。北町のいくつかのお店に置いてありますのでお近くの方はぜひご覧ください。

オンラインレッスン

今日は朔日なので神社に行き、日頃の感謝とコロナ禍の終息を願ってきました。アリエッタの1階ロビーと2階玄関用に盛り塩も替えました。イベントなどで初めて来るお子さんは、興味津々で時々いじってしまいますね。私も幼児だったら触りたくなると思うので、気持ちはわかります。
感染者数が一人でも少なくなり、早く穏やかで明るい社会が復活しますように。

さて、5月からオンラインでのピアノレッスンを受ける方がいらっしゃいます。

オンラインレッスンはPCやスマホ、アプリなど整わないと難しいのですし、本来ピアノのレッスンや手や体にタッチすることが多く、ツールを通しての音のクオリティも対面レッスンとはかなり違ってきます。生徒さんが了解であれば、ご希望に沿って行っていきます。ご質問があればお問合せください。

 

日本の子守歌は悲しい

昔、母がよく言っていたことを思い出したので、書いてみようと思います。

乳幼児だった私を母が寝かせつける時、「♪ね~んねん ころ~り~よ~」と江戸子守唄を歌うと、私は必ず泣いたそうです。それで「♪汽車汽車ポッポポッポ~」とリズム感のある歌を歌うと、安心したのかよく寝たとのことです。でも今思うのですが、これに限らずいろいろ歌ってもらった記憶が結構あるので、母は私が音楽に対する感受性があるのか実験していたのかもしれません。

この子守歌は陰音階でできているのですが、西洋音楽の短音階よりさらに悲しい感じが増していると思うのです。悲しいというより、寂しいメロディで、子供にとっては不安だったような気がします。シューベルトもモーツァルトもブラームスも、心安らぐ美しい子守歌を書いていますが、日本各地の子守歌はみんな寂しいメロディ。歌詞も奉公のお守りが里を想うような、そんな内容が多いようです。

でも、今はこの江戸子守歌、陽音階で明るい感じで歌われることもあるようで、驚きました。やはり元のメロディは悲しすぎるんでしょうか。

因みに母は特別な音楽教育を受けた訳ではありませんが、歳を取っても高くてよく通る声で、歌も昔からうまかったらしく、小学校の時に独唱に選ばれたこともあったようです。残念ながら私も妹たちも母のような声でなく、地声はどちらかと言えば低く(もちろん歌えば高音も出ますが)、私たちは誰も似なかったのでした。

(ボランティアで通っている特養のアマリリス、立派でした)

4月の音楽カフェとピアノのレッスンについて

すでに通常の参加者の方には連絡しておりましたが、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、4月の音楽カフェを中止にしております。

個人レッスンは、子供の生徒さんは3月一杯学校休校に伴い、お休みにいたしましたが、4月の2週目以降から再開予定です。大人の生徒さんのレッスンは個々に相談しておりますが、音楽教室全体は、新型コロナウィルスの社会への影響をみながら実施を判断していきます。

ご迷惑をおかけいたしますがご理解の程よろしくお願いいたします。

第22回クリスマス音楽会

令和元年のクリスマス音楽会を12月22日に行いました。

例年なのですがコンセプトは、クリスマスの美しい曲や冬・北国の音楽を中心に、クラシックやピアノソロだけでなくいろいろなジャンルで連弾、2台ピアノ、歌、ハンドベルを演奏、後半はパーティ、最後にプレゼントとなります。

曲の一部を紹介します。

生徒のRちゃんは世界の民謡が美しい伴奏でアレンジされている「きれいにうたいましょう」というタイトルのソルフェージュ教材から、ノルウェー民謡の《雪と子供》を歌いました。これはNHKの「みんなのうた」やヤマハ音楽教室の教材にも登場しますが、ノルウェーでも有名なのかと知人のノルウェー人何名かに尋ねると、何とほとんど知られていませんでした!

Wちゃんは《ジングル・ベル》を演奏したいという希望がありましたので、レベルに合った右手だけの楽譜を作成したので喜んでくれました。連弾にすれば華やかになります。

また、《あわてんぼうのサンタクロース》をRちゃんが伴奏、参加者にすず、カスタネット、タンバリン、ドラムなどを配って曲に合わせて演奏してもらいました。今回初めて参加してくれたお父さんもバッチリでした。

 

後半の指導者演奏は作曲家のエピソードも交えて演奏。

J.S.バッハの平均律クラヴィーア曲集から有名な、1番のプレリュードをまず演奏、これにバッハ=グノーの《アヴェ・マリア》のメロディをゲストの中山真由美先生に演奏してもらい、2台で合わせて演奏しました。

次にこのプレリュードのようなアルペジオでできている曲を書いてみたいと、今年私が作曲した《ヨハンの夢》を演奏、少し和声を複雑にし、曲もポップスに近い感じにしました。

それからクラシックの名曲としてドビュッシーの《月の光》、

冬の曲としてニューエイジミュージックの代表的な作曲家の一人、中村由利子さんの《ウィンターロマンス》

中山先生と2台ピアノで「アナと雪の女王」から《レット・イット・ゴー》を演奏しました。アナ雪2も早く観なくては。

クリスマスツリーの隣で家族ごとに写真撮影。K家のみなさん。

プレゼントの楽譜やぬいぐるみも喜んでくれました。

昨年からの生徒さんたちには昨年は赤い方、今年は緑の方をプレゼント。

絵もきれいで選曲もいいのでクリスマス商品として喜ばれます。

パーティは型抜きしたサンドイッチを準備、それからノルウェー式ワッフルを焼いたので、子供生徒さんたちは率先して手伝ってくれました。

あとは歌とハンドベルで《歓びの歌》と、恒例の全員で《きよしこの夜》を歌いました。

クリスマスはキリスト教のお祭りで、今年はローマ教皇が来日、様々な宗教の壁を超えて、平和を祈りました。

クリスマス音楽会も美しい音楽とともに、まずはそれぞれの家族が仲良く健康で、来年も平和で暮らしていけるように願を込めて毎年開催しています。

令和2年も素晴らしい歳になりますように。

クリスマス音楽会ではオリジナル楽譜も作成

クリスマス音楽会、今年は12月22日、22回目になります。

クリスマスの曲や冬の曲をメインにしていますが、初心者の生徒さんに合わせて連弾に編曲をしたりしています。

もちろん著作権に問題のない曲に限ります。

作成した楽譜には「〇〇ちゃんの~」と生徒さんの名前をタイトルに入れたり、色のついた用紙を使ったり、練習が楽しくなる工夫をしました。

 

クリスマス音楽会は、ピアノだけでなく歌や連弾、さらに助っ人の先生と一緒に2台のピアノによる演奏もあります。軽食を楽しみにしてくれているようです。

昨年のサンドイッチはキュウリでリボン風にしたサンドイッチを作りました!スウェーデン風なんです。

生徒さんたちには、バウムクーヘンに自分でお菓子やフルーツ、クリームを乗せてデコレーションし、オリジナルケーキができていました。プレゼントなど音楽以外も楽しんでくれていました。

9月の諸々

?ピアノ教室では

9月の嬉しかったことの一つに、大人のピアノの生徒さんがアップライトからグランドピアノに買い替え、ますます練習に励んでいること。現代の日本の住宅事情では、一般的に電子ピアノ(利点もありますが)で練習してる生徒さんも少なくありませんが、生ピアノでのタッチ、自分の音をよく聴く、ということは大切なことです。私自身も勉強を続けていてつくづく思います。グランドピアノは、更に自分の気持ちを豊かに表現してくれる楽器です。曲が進めば当然繊細な表現も必要になってくるので、今後も生徒さんの成長が楽しみです。

?音楽カフェ

第一火曜日、第二水曜日の音楽カフェはそれぞれ40回目を迎え、ゲストとしえtヴォーカルグループ、アンサンブル神楽坂の二重唱や三重唱を聴いていただきました。スウェーデンの民謡や、イタリアやイギリスの古典歌曲は、参加者の方々に馴染みがなく、初めて聴くような音楽だったと思いますが、それぞれの曲にちなんだお菓子とともに楽しんでいただきました。また、この回は輪唱のしくみを分析し、「輪唱実験」もしてもらい、参加者の方々に音と音符の長さを選んでもらい、輪唱の曲を作曲しました!みなさんきちんと歌えてハーモニーもきれいでびっくりしました!

?パステル和アート

専門の先生が指導に来てくださっているパステル和アート。先月は子供教室も実施しました。

9月の通常会ではテーマは「奥入瀬渓谷」

課題の色使いが独特でファンタジックなので、「奥入瀬幻想」と名付けてしまいました。

白樺や岩・・・これは奥入瀬じゃないなんて言う人もおらず、これもパステル和アートならではの表現として楽しみました。

サロンは他に、ミーティングとして使用したり、これから使ってみたいという方2名が見学にいらっしゃいました。お役に立てれば嬉しいです。

幼稚園の時耳コピした曲、人形の夢と目覚め

生徒がオースティンの「人形の夢と目覚め」を練習することになりました。発表会などでもよく演奏される人気曲で、本人もがんばっています。

この曲は私にとってちょっと思い出のある曲です。最初の子守歌の部分は、私が幼稚園の時のお祈りの曲で、私の最初の耳コピの曲でした。

当時、ピアノを習ってまだ間もなかったので、メロディは原曲の重音でなくて単音で、伴奏も入れて両手で家で弾いていましたが、どうも最後の所がおかしいと思っていました。最後にラの♭が出てくるのですが、黒鍵をまだ習っていなかったので黒鍵を弾いてみるという考えが及びませんでした。幼稚園で聴く音と違うということは気づいているので、もうちょっと考えればこの黒いのを試しに弾いてみよう、となったでしょうに…。実際に、確か小1くらいになってこの曲を演奏することになり、楽譜を見て、ああーお祈りの最後の所は♭だったんだ~と思った記憶があります(笑)。